躍動感
躍動感表現
筆文字デパートでは、多くの独創的な筆文字デザインや奇抜な書道ロゴを掲載しておりますが、中でも躍動感表現は人気上昇中です。個人様・企業様との直接取引だけでなく、広告代理店様やデザイン会社様といった中間業者様よりコンペやプレゼン用に受注制作をすることもあり、他には無い個性的な書体を求めて当ページに辿り着いて来られる方も多くいらっしゃいます。
月山流の中の躍動感表現は、書家/書道家 伊藤
筆文字デパートでは躍動感ある筆文字デザインはオーダーメイド制作(33,000円~)の他、風舞書の技法を取り入れた和風の毛筆書体 風の舞フォントの1文字単位販売(1文字あたり1,650円の格安価格でご購入いただけます)も致しております。当ページに掲載している作品の中では、下記の6作品の一部に風の舞フォントを使用しております。
1.「旅」シンボルマーク、「爽旅観光 花鳥 KACHO」の作品中の「旅」と「花鳥 KACHO」
2.「カラオケ♪ 海音」の作品中の「カラオケ」
3.「吹」シンボルマーク、「吹雪 Gekidan Fubuki」の作品中の「吹」
4.「美吉建設 匠」の作品中の「美吉建設」
5.「極」シンボルマーク、「極味ラーメン らぁめん 源氏 GENJI」の作品中の「極」と「極味ラーメン GENJI」
6.「希」シンボルマーク、「生育保育園 希望」の作品中の「希」と「生育保育園」
これらの6作品の様に、風の舞フォントとオーダーメイドの筆文字の組み合わせでご依頼いただくことも可能です。風の舞フォントもオーダーメイドの筆文字も1度ご購入いただければ永年利用が可能で、追加料金がかからずに商業利用や複数の媒体に繰り返しご利用いただけるメリットがあります。
躍動感は若く感じます。
老いて元気のない蝉は簡単に捕まえられます。そこに躍動感は微塵も感じられません。枯れかけている草花にしても、生き生きさがありません。しかし太陽・栄養・適度な水を得た花の蕾は今にも膨らんできそうな、そんな躍動する様を感じられます。鳥にあっては燕は素早いスピードで飛び、トンビは大空を悠々と舞っています。
書道では躍動感表現も若く感じられます。隷書の八分のように波法から繰り出す波磔は、躍動感があります。私の場合、躍動感表現には主に風舞書の技法を用います。風舞書は墨の濃淡、にじみ、線の太い細い、かすれ、起筆、送筆、運筆の遅速、筆圧、横画の角度等で表現が異なります。それを基に「感情・感覚・らしさ」を創りだし、様々に躍動する表現をするようにしていますが、枯れかけた草花や元気なく動く生き物の表現はしないことにしています。
また人の心は不思議なものです。
私は以前体調を崩した時期がありました。その頃、食べるものは美味しくなく、動きたくもなく、ただしょうがなくて公園を散歩したことがあります。今にして思えば、公園の草、花、木、鳥、虫、風でさえも私の心と同様に元気さを感じられませんでした。
今、私の心は生き生きと躍動しています。散歩をしても大自然のほとんどが躍動している様に見えます。私の心次第で大自然は元気にも、枯れた様にも見えます。私の躍動感表現の筆文字は、誰が見ても生き生きと躍動しているように見えるものであって欲しいと思います。その事が人の役に立てれば、筆文字創造活動をする意味があるはずです。躍動感表現の作品の一つ一つに想いを寄せて書いております。
前述のように、風舞書すなわち躍動感表現は風の動きを意識して文字全体または部分的に風の動きを表現しています。それによって上の作品になりました。例えば、「飛車角」や「乱」のように部分的に小さな動きの中に力強さを取り入れたり、「百合の香り」のようにそよ風が優しく吹いているような動きをイメージして制作したり、御朱印文字風の「山空松子落」のように読みずらい書風や「花開時蝶来」のように読みやすい御朱印風文字を載せた当サイトでは、今後も作風見本を増やしていく予定です。
ありきたりのタイポグラフィーや既存のフォント文字ではなく、個性的でインパクトある毛筆書体を求めてご注文される方や、イタリアやアメリカ、アジアなど海外販売に向けて新商品を展開する際、和テイストの書道ロゴを求めて当サイトを訪れた方等、日本国内外向けを問わずご依頼内容は様々です。私にご依頼をいただいた時は、風舞書の原理・原則をモチーフにして制作するようにしています。
近頃、風舞書らしい筆文字デザインを目にすることが多くなりました。私にとっては喜ばしいことです。
大勢のお習字の先生の中には、風舞書またはデザイン書道は書道ではないとおっしゃる方もおられます。今、書道教室は数十年・数百年かたちを変えない文字を書いている所が大多数を占めております。私はそれもまた書道で、デザイン書道も書道であって決して他者の筆文字作品を書道ではないと批判することはありません。
風舞書は、とても楽しいものです。この躍動感のある風舞書が広がっていくことこそ、書道の楽しみを支える根幹となり得るものと思っております。
なお、風舞書による文字のデザインはお部屋のインテリアにも使われております。
当ページに掲載している筆文字見本について、説明させていただきます。
【有里の泰光】
二行書きで、二行目の文字に右払いがある場合この様な全体の構図にもなります。「泰」の上に「有里」を乗せた形で、かつ「有里の」を遠近感の技法を取り入れました。この手法で看板・パッケージ・商品ロゴ・タイトル・名刺他、数々の発注をいただいております。
【車革命】
この「車革命」のように、筆書きの赤い円と筆文字ロゴの組み合わせの制作依頼も承っております。
【鯱鉾】
二匹の鯱鉾の尾ひれが上空に向かって伸びている姿を、躍動的で力強く書きました。
【黒志天命會】
このチームロゴデザインは、2019年度青森のねぷた祭りに初めて参加する会があり、その会のネーミングが『黒志天命會』様でした。その会から、当ページに掲載の「卑弥呼」の書風でとのご依頼に対応させていただきました。
あの、迫力あるお祭りの中で「最優秀賞」「ねぷた大賞」「初参加賞」を受賞されました。その受賞の、ほんの少しの一翼を担わせて頂けたことは書家として喜ばしいことです。このように私の筆文字が世に出ることが楽しみで、書の世界にのめり込んでおります。
【世田谷("世"は旧字体です)】
2019年夏、ある格闘家の元世界チャンピオンからのご注文をいただいて制作致しました。「世」は旧字体で、「田」は小さめに、「谷」は当ページの「友遊」の左払いと右払いのように制作してとのご要望でした。この様に縦書きで、且つ複数の文字の最下部に左払いと右払いの線があった場合、上部の文字を包み込むような表現になります。
尚、この左払い・右払いを右へ左へとくねらせた場合は炎の表現となり、この「世田」に対して全くそぐわないものとなります。この筆文字ロゴで苦慮したのは「世」の横画の起筆をどの様にするかでした。
【香樹】
「香」は文字全体の動きを表現しました。第二画目の横画だけが風舞書の原理に反します。 当初この横画は右が太く、左を細くして最も風舞書らしく創造しました。しかし、「樹」を書いたとき「香」と「樹」の空間美が無さ過ぎたのでこの様になりました。 また、軽く撚筆を使いました。これによって高級感を醸し出すことができました。
「樹」は、大らかに伸び伸びとした雰囲気を創ろうと思い、第一画目のようになりました。なお、筆文字にデザインを追求した変化を表現するために遠近感も取り入れたり、「香樹」全体を行書の良さを取り入れ、線の太い・細い・撚筆等により今までにない躍動感の書風を心掛けました。