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筆文字デパートで人気の「華」について

2021.11.17

当サイトで人気の筆文字デザイン「華」は力強いページと美しいページに制作見本として載せております。

当サイトに掲載している「力強い」ページ。その力強いという意味は何も基準のないままになってしまうことが大いにあります。力強い表現をするのに色々考えられます。

まず筆については、剛毛筆、兼毛筆、柔毛筆、いずれも表現できると思っております。特に柔毛筆での揮毫は撚筆の筆の用筆を駆使することにしています。

次に書体です。例えば、隷書体においては結体は波磔を長く線質は流麗な表現をもって、とても美しく力強い表現となっているのが曹全碑です。反対に同じ隷書でも、張遷碑は綺麗に四角に入ったような結体で、人によっては力強さだけで美しくはないという人もいます。私は、それなりに美しさもあると思います。

次に考えられるのは、美しさの中にはかすれを全く出さない美しさもあれば、かすれを出しての美しさもあります。ここに掲載した「華」の筆文字は、美しさと力強さを兼ね備えた表現を試みました。

また、日本人の創り出した仮名は、漢字の草書・楷書・行書・隷書などの筆遣いを駆使しても綺麗な連綿を使った仮名には到底及ばないということもあります。教えることでの経験上、生徒さんに種々の「華」の書風を見せてどれが一番美しく見えるかを尋ねたところ、この「華」と答えが方が圧倒的でした。この「華」を自分なりに分析すると気脈、筆脈を大事に一本の線にも太細の変化を出し、送筆の速さに変化を出しました。それに自然のかすれが融合して勢いのある筆文字になりました。実は、この「華」は制作する書風の見本としてよく選ばれます。私はこのように偉そうなことをネット上で掲載しておりますが、当サイトのどの筆文字が好まれるのか好まれないのか全てお客様からのご注文によって知ることが出来ます。もしも、この仕事をしていなければ現代のニーズに合ったお客様に好まれる筆文字はできなかったと思います。とにもかくにも、できる限りの書風をネット上に掲載し、その中から１作品を見本として選んでいただいているわけですので、本当にお客様は有難いと思っております。なお、当サイトの中で人気のある書風をフォント化して製品化することに現在動いております。販売までには来年半ば頃になる予定です。まずは、常用漢字・平仮名・片仮名・アルファベットの全てをパッケージ版やダウンロード版にて販売予定です。